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07/17/2003 高里椎奈『本当は知らない 薬屋探偵妖綺談』講談社ノベルス
じゅんちょーに7弾目っと。

今日も好きなフレーズを抜き出しておこっと。

p.109
「でも、絶妙な中間点を手探りで探し当てるからこそ人生は面白いのだと思う」
適当で構わない−手を抜いていい加減に生きていても死にはしないと考える人間もいる。
適当でなければならない−経験を積み努力を重ね、常に最善の道を選びたいと考える人間もいる。

p.126
「人の行動は結果だけでなく過程が尊重されるべきだし、どうなったかよりもどうしてそうなったかが重要だと思う」

p.274
「悪気がないって、一番卑怯で残酷な言い訳だよな。その行為が純粋なだけ、傷付けられた方の怒りは行き場がない。表に出せばそっちが周囲の人間には悪人になって映る」

……特に最初の2つは、僕が授業でことあるごとに言ってることと一致してたりする。

07/16/2003 高里椎奈『白兎が歌った蜃気楼 薬屋探偵妖綺談』講談社ノベルス
で、6冊目と。これは高里版「そして誰もいなくなった」ですか? だよなー、どう見ても。ま、「そして誰もいなくなった」は好きだし、よしとしておこう。死者がたくさんでるのが痛ましいんだけど。

でも、気に入ったフレーズがたくさんあったなあ。

p.138あたりの「ごめんなさい」と「ありがとう」に関する総和さんの話は、良い感じ。

p.299の高遠さんの自問自答も。
「後悔のない人生などないと高遠は知っている。些細な一言、小さなすれ違い。要はそれを気にするかしないかの問題である。全く気にしない人間は成長しない。気にし過ぎて引きずられる人間は現在を生きられない」

p.336の座木さんも。
「ええ。この世の中には死んでも良い、死んで当然だと思われている人間は確かにいます」
「しかし、誰にでも死んだら、悲しむ人がいます。世の中に必要とされていなくとも、誰かには大切思われています。目に見えなくても、耳には聞こえなくても、今でなくても、未来のどこかほんの一瞬かもしれませんが必ずいるのです」

p.349の秋も
「俺、ずっと師匠に追い付けないのかな」
「お前が僕に追い付く理屈がないんだから、焦って走る事ないんじゃないか?」
「やっぱり俺じゃ無理ですか?」
「馬鹿者。歩いてる道が違うのに、同じ場所に辿りつく筈がない。リベザルは僕になりたいわけじゃないんだろ」

07/15/2003 高里椎奈『緑陰の雨 灼けた月 薬屋探偵妖綺談』講談社ノベルス
で、シリーズ5冊目。けっこう楽しめたかも。
シャドウのエリカが本格登場だし。前半は高校が舞台で学園モノっぽい風情もあるし。……しかし、栗東と美浦、ねえ。高里さんは競馬好き? まさか栗東を「りと」と読ませて人の名前にしてしまうとはねえ。

07/13/2003 高里椎奈『金糸雀が啼く夜 薬屋探偵妖綺談』講談社ノベルス
薬屋探偵シリーズも4冊目。

これは、前後半で話ががらりと変わるよね。後半のエピソードは個人的には好きなタイプ。後半が好きなだけに、前半がやや物足りない感じもした。

07/10/2003 高里椎奈『悪魔と詐欺師 薬屋探偵妖綺談』講談社ノベルス
これはちょいと微妙な作品。帯にも「ミステリー・ファンに送る、これは”踏絵”です!!」とあるぐらいだし。あとがきでも、「ミステリーか、ファンタジーかの境界線は益々曖昧で」と作者自ら書いてるし。

でも、僕としてはこれまでで一番楽しめたような気がする。ま、好みの問題だと思うが。

07/09/2003 高里椎奈『黄色い目をした猫の幸せ 薬屋探偵妖綺談』講談社ノベルス
薬屋探偵シリーズの2作目も読破。

……なんだけど、極限状態の眠気と闘いながらの読書になったので、細かいところはよくわからんかった。やっぱり睡眠時間が足りないと読書にも悪影響が……。

p.303
「人間にはね、忘れないと生きていけないこともあるんだ。私達には気が遠くなるほど時間がある。だから時間に任せて傷を癒すこともできるけれど、人間にはそれを待つ時間がほんの少ししか与えられていない。だから忘却は人間に与えられた、最大の自己防衛手段なんだよ」

↑こういうふうに、本筋とは関係ないとこで、ちょこちょこ出てくる視点がけっこう好きなものが多い。この人の作品は。

この2作目は、渉君が好きそうかも、と思いながら読んでた。

07/08/2003 梨木香歩「ぐるりのこと5 風の巡る場所2」『考える人 2003年夏号』新潮社
さて、『考える人』が出てたので買ってきた。もちろん、梨木さんの連載(エッセイ)が目当て。この連載、毎回抜き出したいところが多いんだけど(興味深い表現・視点が多い)、今回は特に多いかも。

「確かに言葉は扱いに困る、厄介な代物だ。けれど私は言葉という素材を使って、光の照射角度や見る位置によって様々な模様や色が浮かび上がる、物語という一枚の布を織り上げることが、自分の仕事だと思っている。ただ作品だけを出してゆく、そういう職人でありたいと思う。そのためにはこのどうにも当てにならない言葉というものを信じてやってゆくしかないのだ。」

「私は植物のことが知りたい、我ながらそれは病的なほどに。」
↑からくりからくさの作者らしいコメント(笑)

「ドミノ倒しというゲームをしているときに、何かの拍子にまだ完成していないのに最初のコマが倒れて次々に、それこそあっという間に加速が付いて、全部倒れてしまうことがある。そうならないために、或る一定の間隔を置いてストッパーを設置する。その間隔内で悲劇が起こっても、他の部位に伝染させないためだ。異なった言語を持つ、ということの意義は、或いはその辺にあったのかもしれない。ダイレクトに加速に伝えない、絶縁体のような役割をする。理解の難しい異言語の存在を、私たちはもっと敬虔かつポジティヴに受け止めてもいいのかもしれない。」

「徹底的に分かりたいと思うのは、征服したいという衝動とほとんど同じなのではないか。」

これ以外にも、ガイドとの仲違い(?)とか写真を巡る落ち込み方とか、梨木さんに親しみを感じてしまうような描写が多い。あと、折り紙の話は、とても印象的だ。どっかの物語に出てきてもおかしくないぐらい良い話。

07/07/2003 高里椎奈『銀の檻を溶かして 薬屋探偵妖綺談』講談社ノベルス
「ドルチェ・ヴィスタ」シリーズが好感触だったので、薬屋探偵シリーズにも手を出してみることに。

こちらは王道ミステリかと思いきゃ、なんのなんの。探偵が妖怪3人組というファンタジーなのかなんだかよくわからん設定だった。世界設定はこんな感じ↓

p.20
「だが、人間はいつのまにか長い間寄り添うように進化してきた妖怪と袂を分かち、別の方向へ一人歩きを始め、今では全てのことを自分達の理解し得る許容範囲に収めようとする傾向にある。文系学者に過去の伝奇から研究されるのに支障はないが、科学者が乗り出してくるとなると話は別だ。まだ手術台の上で開きにされるのは遠慮したい。
 その為、時々妖怪達が起こす問題をなるたけ穏便に処理すべく、奇妙な事件が起きてはその相談を進んで引き受けるようになっていた。妖怪の存在がサイコな研究者達の間でのみメジャーになって不快な思いをさせられるくらいなら、地上の犯罪全てが迷宮入りになってしまった方がまだ救いがある。が、完全解決したように見せかけて、人の目を欺き通すに越したことはない」

まあだいたい雰囲気はおわかり? この薬屋探偵たちがまた妖怪とは思えないほど人間味あふれる良いキャラをしてるんだわ。ちょっと人間離れした感覚を出すときも、それはそれで視点がおもしろい。

てなわけで、しばらくこのシリーズを読んでみるか。……かなり数があるみたいだけど。

07/05/2003 高里椎奈『お伽話のように ドルチェ・ヴィスタ』講談社ノベルス
で、ドルチェ・ヴィスタシリーズ、2作目。噂では聞いてたけど、がらっと雰囲気が変わったな。ファンタジーの世界から現実世界へ、という感じ。でも主人公は一緒。『これは王国のかぎ』から『樹上のゆりかご』への変化と似たような感じか(毎度のことながら語彙が少なくてすまぬ)。

で、これは……イイ!…ぞ。特に第2話が。たいへんイイぞ。これは読み返さなきゃならない本だな。

読書仲間たちに告ぐ。
これは一見の価値あり。読んでみて。

07/04/2003 北村薫『リセット』新潮文庫
文庫化を契機に、読み返してみた(←単行本で一度読んだ)。

感想はと言うと、
イイ!じゃん
です。

最初読んだときは、もう一つの印象だったんだけど、読み返してみたらかなりいい感触だった。たぶん最初読んだときは、『スキップ』『ターン』のような時間の仕掛けがなかなか出てこなかったのが調子を狂わせたんだろうと思う。『スキップ』も『ターン』も時間の仕掛けが序盤戦で明らかになって、そこから話が始まってたじゃない。それに対して、『リセット』は時間の仕掛け自体がクライマックスだから。『スキップ』『ターン』の読み方をしてると、「いつになったら、本題が始まるんだろう? 前置きが長いなあ」と思いながら最後まで読んでしまうことになるんだよね。そうすると、「あれ?」って感じになっちゃう。

今回はその辺がわかってて読んでるから、作品自体を味わえたのかもしんない。イイ感触でした。オススメ。

07/01/2003 高里椎奈『それでも君が ドルチェ・ヴィスタ』講談社ノベルス
で、高里椎奈、読んでみた。掲示板で話題になったというのもあるけど、掲示板で話題になったのを見た人から「貸してやる」と渡されたので(笑)。

ファンタジー仕立てのミステリーと聞いていたが、感触としてはファンタジーそのものといった感じ。この作品に関して言えば、なんだか新井素子っぽい雰囲気がした(←毎度のことながら、語彙が少なくてすまぬ)。

とりあえず他の作品も読んでみてもいいかな、という感触なので、時間ができたら本屋へGo!してみよう。

ここを見てから読むかどうか決めると言っていた、でくさんも気に入りそうな感じかも…。

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